報道では、「アトピーで処方され意識失った男性」? えーっと、イトラコナゾールって抗真菌剤だよね、アトピー性皮膚炎への適応症ってあったかしら? 疑問に思いませんでしたか? 理由を知ってたから、処方は当然って思った貴方はえらい!
イトラコナゾールの【用法・用量】 添付文書から転載
●内臓真菌症(深在性真菌症):
通常、成人にはイトラコナゾールとして100~200mgを1日1
回食直後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
ただし、イトラコナゾール注射剤からの切り替えの場合、1回
200mgを1日2回(1日用量400mg)食直後に経口投与する。
●深在性皮膚真菌症:
通常、成人にはイトラコナゾールとして100~200mgを1日1
回食直後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
ただし、1日最高用量は200mgとする。
●表在性皮膚真菌症(爪白癬以外):
通常、成人にはイトラコナゾールとして50~100mgを1日1回
食直後に経口投与する。ただし、爪カンジダ症及びカンジダ性
爪囲爪炎に対しては、100mgを1日1回食直後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日最高用量
は200mgとする。
●爪白癬(パルス療法):
通常、成人にはイトラコナゾールとして1回200mgを1日2回(1
日量400mg)食直後に1週間経口投与し、その後3週間休薬する。
これを1サイクルとし、3サイクル繰り返す。なお、必要に応じ
適宜減量する。
アトピーの病態では、真菌の一種であるマラセチアがアトピーのアレルゲンとして作用している場合があるので、アトピー患者の皮膚に増殖したマラセチアなどの真菌類を抑える効果が期待できるため、イトラコナゾールを処方する皮膚科専門医が居るってことでした。このような使い方は知りませんでした。 勿論、医師が病名をアトピー性皮膚炎とのみ書いて処方箋を書けば、これは適応外処方ってことになります。ただし、健康保険の基金の審査は皮膚科専門医が行うので、おそらく削らないんだろうと思います。