医療用語集 tttake’s diary

医療用語研究(勉強)  略語・隠語・ドイツ語・英語・カタカナ語などを紹介・おすそ分け。

Medical jargon 医療俗語・医療隠語(米国中心で) 126「M & Ms」「デスカンファレンス」

M & Ms エムアンドエムズ Mortality and Morbidity Conferences         死亡率と罹患率の会議       米国隠語
医師や他の医療専門家チームが治療の間違いや患者の死亡について話し合う・・・・・「欧東先生、4Fの酢間森さんですが・・・私たちの治療方針が何か間違っていたんでしょうか?」 「いやいや、難しい症例だったんだ、君達のせいじゃない・・・今後の為に、M&Msで詳細に検討しよう」

 

Case conferences ケースカンファレンス 医療現場では患者の為の医療ケアの検討会を意味する                                 「医師・看護師・スタッフなど治療に携わる者が集まって行う症例・事例検討会」
これから本格的に治療する患者の ①情報の共有 ②問題解決 ③方針の決定などを目的とする 
「えー、本日のカンファはまず、食道癌から胃癌その後肺にも転移が認められる5Fの安保森さんからです。  欧東先生、いかがでしょうか?」 「あーうん、安保森さんはアルコールに弱い体質なのに何故か大酒・深酒が大好きで、喫煙歴も酷い患者でしょ? 確かブリンクマン指数が1200以上でしたよね?(今でもタバコ臭いから隠れて吸ってるぞ)しかもかなり症状が有っても、一年近くも来院しなかったような手遅れ患者でしょ? もうステージⅣだしね・・・あの通り性格も悪いしね、僕はもうこれ以上彼に関わりたく無いのが本音です、うん・・・彼に関しては、カンファなんか時間の無駄っしょ?」   「せ・先生、一番最初にそれを言っちゃあ・・・・・」
(注)アセトアルデヒドは強い発癌作用がある 勿論、喫煙もそう 
(ほぼ実話、これで友人を亡くしました、《注》愉快な奴で性格はよかった)

 

Death education デスエデュケーション 死への準備教育  人の死を身近な問題として考え,死のイメージを正しく捉えさせ、自己や他者の死に対する心構えを身に付けさせること。 宗教が絡まない場合は、時として非常に難しい場合がある。
「央東先生、あの見苦しい患者は、まだ騒いでいるのか?」「ああ、ステージⅣで来院した孟阿寒森さんですね・・・・医師も看護師も他の患者達も大迷惑してます。」 
「デスエデュケーションも上手く行かないなら、セカンドオピニオンでも勧めて、何とか他の施設にでも行ってもらうように画策したらどうだ? 勿論、自宅治療でもいいぞ (あのタバコ臭い見苦しいオッサンなあ、これ以上長生きして・・一体どんな未来が有るって言うんだ?) 」

 

Quality of Death(QOD)クオリティ・オブ・デス  死の質           いかに満足して死を迎えるか、という終末期の質    苦しまず、無駄な医療費をかけず、しかも尊厳をもって死ねる環境が整っているかどうかを示す指標


Quality of Dying クオリティ・オブ・ダイイング= 死にゆく過程や遺族ケアを含む言い方

 

Death Conference デスカンファレンス 亡くなった終末期の患者(主にがん患者が多い)のケア状態の振り返り 
今後の終末期ケアの質の向上などにつなげるのが目的。特に患者が自殺した場合は、
担当医師のみならずリエゾンで関わった精神科医の多くが自信喪失、自責感、
落ち込み、怒り、ストレス、無情感、精神的な疲れなどを経験している。 
まして看護師や身近なスタッフの衝撃はもっと強く、彼らの精神的なケアーの為にも大切な振り返りとなる。
勿論、4人部屋で、同じような状態の「がん患者」の一人の芯田森さんが、入院中に
自殺した場合の他の3人の患者の動揺・絶望・ショックも・・・・想像出来るでしょ?
「それでは、今日のデスカンファレンスの最後、芯田森さんの症例です。
  ご担当された王東先生から、発表をよろしくお願いします。」 
「えーと、芯田森さん63歳6ヶ月・製薬会社勤務(再雇用)・重度の喫煙者で50歳頃からDM、55歳でPOCDと肥満・膝関節痛の病歴が有りました。半年前の検診時の異常から本院を受診、膵臓癌と診断されました。発見時には体重減少傾向・軽い黄疸・背中の痛みなどがありました。  発見時の膵臓癌はステージ4a(T3・N2・M0)で手術可能症例ではありませんでした。各種検査値の推移等は、お手元のプリントをご覧ください。入院後、ケモラジ(抗がん剤治療と放射線治療)治療を進めたのですが、 希死念慮が強く、皆で注意をしていたのですが、残念ながら、先月の深夜に・・・」

 

Grief care グリーフケア  身近な人の死亡で悲嘆に暮れる人の支援・寄り添い 

Grief  (死別・後悔・絶望などによる)深い悲しみ,悲痛... 
     Grief work グリーフワーク・グリーフミーティングなどと使う

 

Bereavement care ビリーブメントケア ≒グリーフワーク           「患者と死別した後も、遺族・家族の苦難への対処を支援する体制をとること」   grief グリーフ(悲嘆) 深い悲しみ
bereavement ビリーブメント(死別) 
身近な人の死亡で悲嘆に暮れる人の支援・寄り添い 
「欧東さん、煙森さんの家族のグリーフワーク頼むね!」 「私、嫌です!生前誰あれも、一度も、お見舞いに来なかったし・・・患者は暗くて偉そうで、変に医療に詳しいし、お尻触るし・・タバコ臭いし、時々切れるし・・・本当に疲れました」
Bereavement issues 死別問題