医療用語集 tttake’s diary

医療用語研究(勉強)  略語・隠語・ドイツ語・英語・カタカナ語などを紹介・おすそ分け。

ハラスメント相談室 ⑥⓪ 「デメンツハラスメント」「ドッツハラスメント」「トリアージハラスメント」

デメンツハラスメント 特に若年性認知症の上司・同僚などに関するハラスメント
社員が癌や他の病気やケガなどの場合は、同情もするし協力もするのに、なぜ認知症の場合は誰も彼に優しくしないんだろう? 本人が「ありがとう」って言わない事が多いからなの?
Demenz(独)デメンツ 痴呆症・認知症                  (英)Dementia デメンティア ディメンチア 
Senile Dementia=老人性認知症    treatable dementia 治癒しうる認知症
Dementia Nursing 認知症看護
「ああ、5Fの酢寒森さんの会社の方ですね、ちょっと先生を呼んできます」 「あー主治医の王東です 酢寒森さんはEarly-onset dementia・Young onset dementia若年性認知症と言いましてね・・・今は、emotional incontinence情動失禁が酷い状態なんですね、ちょっと面会は無理ですね・・そうですか、離婚されて家族の方も連絡が取れない・・うーん・・・何か書類にサイン等が必要? それは、とても無理ですね・・・」 

 

DOTS(ドッツ)ハラスメント   DOTS(ドッツ)を厳格に実行しようとするあまりに、全く患者を信用していないような言動・まるで子供に対するような行き過ぎた扱いがハラスメントになる。監視すると言う言葉がもうハラスメントの臭いがする。
DOT Directly Observed Treatment (薬を服用するのを)他の人に見届けてもらう医療 確実に服用(舌の下に隠して後で吐き出すことも)したかどうかを確認する
Directly まっすぐに、一直線に、直行的に、直接に
Observe ~を注意してよく見る 観察する
Treatment  治療、手当て、医療
DOTS ドッツ  directly observed treatment short course chemotherapy
直視下服薬・直接監視下服薬治療・対面服薬確認治療
 監視のもと、薬を患者に服用させること  患者が薬を飲み込むところを医療従事者が
毎回確認すること 最悪の場合、疼痛を我慢して「モルヒネ塩酸塩錠」を飲まずに溜めて ネットで売るのかもしれない 副作用が辛いからと、薬を飲まない患者も居る。 
本来は、WHO(世界保健機構)が提唱する結核対策の戦略のブランドネーム
結核病院では看護師による服薬確認と結核に関する患者教育を行っており、これを
「院内DOTS」と呼んでいる  結核の治療では、最初4種類~後半2種類の抗菌剤を
6カ月~9カ月も服薬する必要があるので、症状が治まれば患者が勝手に服薬を 止めてしまう事が多い 途中で服薬を止めてしまえば、結果的に耐性結核菌を作ってしまう。 
大阪のあいりん地区の「あいりんDOTS 」を聞いたこと無い?

 

トリアージハラスメント  トリアージの現場で発生する究極のハラスメント
Triage 災害医療時等の治療優先度決定 重症度判定検査 識別救急 死傷者分類
語源は選別の意味(仏)トリアージュと言われている。 元々はフランス軍の衛生隊が始めた、野戦病院でのシステム
①「すぐパニックになり正常な判断が出来ない新人の胡麻森先生と、経験豊かな王東先生では、多人数・大事故の場合の救急救命率に倍近い差が出てしまうことも・・・・」 これ胡麻森先生にあたった患者達にはハラスメントそのもの
② 冬の海で溺れている、タバコ臭い酢寒森さんと美人で、いい匂いのする亜由美ちゃんを同時に引き上げた場合のトリアージは、無条件で亜由美ちゃん優先になるよなあ・・・・「君ら二人で、この美人のお姉さんを脱がせて、拭いてから暖めてあげろ、低体温やからな暖かい船室で二人の人肌でゆっくり温めろ、いいな」 「ハーイ(イッヤホー)、で・・・・このオッサンは?」「うーん、その辺に毛布かけて寝かしとけ!性格の悪そうな顔してるやろ、こんな奴は・・・ほっといても勝手に生き残る」
③「おお、胡麻森か・・お互いえらい目にあったな、こんな寒い場所にケガ人を集めやがってなあ・・・俺のタグは黄色や、あそこのババアの赤色タグと交換してくれ、大丈夫や混乱してるからバレ無いで済む、頼む!ワシの方が絶対に社会に必要な人間やぞ!早く、病院に・・・・」 「だ・ダメです、タグの上に男女のチェック欄があるし名前を書く場所も・・・」 「馬鹿野郎、濡れて寒いし、怪我した所が痛い!俺は社会に必要な人間や! じゃあ意識の無い奴で赤色タグの男を探せ!俺のタグは隠せ!」 「仲縞田部長、じゃあ意識を失った振りしててください、タグを外して、誰か呼んで来て再トリアージさせますから、この腕の血を顔面にこすり付けといてくださいね」
「おーい、ここです、こっこでーす、意識を失ってる人が居ます!血だらけでーす」
③「わ・ワシは県会議員の酢寒森やぞ、すぐ赤色のタグにして優先的に搬送せんかい!
お前は県立病院の医者やろ? 早よせんかい!痛いぞ、馬鹿者!」 「こ・困ります、
トリアージにバイアスを掛けられても・・・」「いいのか?院長の仲縞田はワシの同期や親友やぞ!沢山の予算付けてやってるだろうが!」