医療用語集 tttake’s diary

医療用語研究(勉強)  略語・隠語・ドイツ語・英語・カタカナ語などを紹介・おすそ分け。

「イトラコナゾール錠への違薬混入」事件の話 ⑤ 薬のコンタミ事件って?

悪意のない(管理不備とか手違い・ミスでの)薬のコンタミ事件って? 製造メーカ側では意外に少ないんです(ニュースになったのはね)。 記憶にあるのは

 

2018年  高血圧症治療剤「バルサルタン錠『AA』 あすか製薬  発がん性があるとされる物質  「N―ニトロソジメチルアミン」が混入  回収   中国工場の原薬が汚染

 

2019年  胃炎・胃潰瘍治療剤「エカベトNa顆粒(先発はガストローム66.7%『サワイ』」に、スポーツのドーピング検査で禁止薬物に指定されている「アセタゾラミド(てんかん緑内障の薬)」が混入した疑い  20代の男子レスリング選手がドーピング検査で陽性となり発覚(微量で健康被害を起こすほどではなかった?)  回収

 

2019年 スペイン   製薬会社が胃薬のケースに脱毛治療薬を誤って混入
乳児ら20人ほどが「狼男症候群(多毛症)」を発症   胃酸抑制薬のオメプラゾールのケースに誤って発毛症の治療薬ミノキシジルを混入(中国から輸入)
薬はシロップだったので、患者は新生児から2歳児の約20人(ネットに被害写真が上がってます)それにしても、なんで2歳児以下にPPIのオメプラゾールを処方するのかなあ?   日本では錠剤と注射剤だけ発売なので、あり得ない処方 こっちの話は、今回の薬混入事件の後に調べて知りました。  貴方は知ってました? 

 

後は、悪意に満ちた故意による毒物混入事件  有名なのは

1982年 米国   鎮痛剤・タイレノールアセトアミノフェンへの毒物・シアン化合物混入事件  店頭のOTC製品のカプセルに犯人が故意にシアン化合物を混入させて、7名が死亡  犯人は不明で未解決のまま 今なら監視カメラで犯行は無理かも?

 

食品関係では、やはり悪意の農薬混入事件が記憶に残っている。

2008年  中国製ギョーザ中毒事件   従業員が有機リン系殺虫剤メタミドホスを故意に混入して、日中で合わせて重症1人を含む14人に健康被害

 

古くは、1955年 森永ヒ素ミルク中毒事   1968年 カネミ油症事件 かな