医療用語集 tttake’s diary

医療用語研究(勉強)  略語・隠語・ドイツ語・英語・カタカナ語などを紹介・おすそ分け。

「サルコペニア」「ダイナペニア 」「フレイル」「ロコモ」「マーズ」全部説明して!

Sarcopenia  サルコペニア (独)加齢に伴い、筋力や筋肉量が低下していく現象。 「加齢性サルコ」 「高齢期にみられる骨格筋量の低下と筋力もしくは身体機能(歩行速度など)の低下」 ギリシア語でサルコ(sarco)は「肉・筋肉」、ペニア(penia)は「減少・消失」の意。
「二次性サルコ」=主に内臓などの病気に起因する、筋力や身体機能の低下
sarcopenic obesity サルコペニア肥満=単なる肥満と比べてよりADL低下・転倒・骨折、死亡をきたしやすいので注意する必要がある
診断=握力低下(男性28 kg未満、女性18 kg未満)、歩行速度低下(1.0 m/秒以下)の
  いずれかまたは両者を満たし、さらに骨格筋量指数で評価する。
Skeletal Muscle mass Index:SMI・骨格筋量指数=四肢の筋肉量の合計を身長(m)の 2 乗で割った値

 

Dynapenia ダイナペニア   筋力減少  加齢に伴う筋力低下だが、骨格筋量が維持
されているにも関わらず筋力低下(骨格筋の質の低下)が生じている状態
「これって、王東さんの会社の部長達と同じやん! 給料が維持されているにも関わらず、意欲低下・仕事量の超低下が生じているやろ? なぜか皆、午後から居なくなるし・・・・」 

 

Frail フレイル  高齢で筋力低下等の状態 サルコペニアより症状は進んでいるが、まだ健康を取り戻せる状態?  日本老年医学会の名づけ「欧東!山やらないとフレイルになるぞ!」言わば、健康な状態とサポートが必要な状態の中間(精神状態含む)を表す用語。加齢に伴いストレス耐性が低下した状態をさし、「身体的フレイル」と「心理的フレイル」に大別される。「加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態」 ロコモは運動器症候群  運動器の衰え・障碍でフレイルに含まれる。  何かメンドクサ!
英語の「Frailty(フレイルティー、虚弱)」が語源 「心のフレイル」「精神心理的フレイル」「社会的フレイル(孤食、経済的困窮など)」「認知的フレイル」「スキンフレイル」「フレイル健診」などとも言い始めた。タニタから、「フレイル体組成計」が発売されている。
oral frail オーラル・フレイル=高齢者が食の安定性を欠いた状態 プレフレイルの一つで、身体的なフレイルの入り口

 

Locomotive Syndrome  ロコモーティブシンドローム・ロコモ 運動器症候群  運動器の衰え・障碍   日本整形外科学会が提唱(現在ではサルコペニアをも包含する概念)
「ロコトレ」=ロコモーショントレーニング=ロコモにならないための、筋力トレーニング 転倒予防体操などと言う場合も                     「ロコチェック」=ロコモーティブシンドロームのスクリーニングツール
 「ロコモ25」=ロコモティブシンドロームスクリーニングツール、25問からなる自記式質問票
「がんロコモ」=がんが影響し移動能力が低下した状態・ステージ4で骨転移を起こした状態  骨折、痛み、麻痺、しびれなどを生じ、立つ・歩く・走る・座るといった移動能力が低下。「欧東先生、母家森さんが病室から居なくなりました!」 「えっ、彼は”がんロコモ”で動けないはず? 誘拐?は無いよなあ・・・」

 

MADS マーズ(Musculoskeletal Ambulation Disability Symptom Complex)運動器不安定症  高齢者による、下肢の筋力や立位のバランスの低下によって、歩行・移動能力が落ち、転倒・骨折するリスクの高い状態 「昔、四根森さんってマーズなのにサーズになったらしいよ、まだシブトク生き残ってるらしいけど!」
ロコモは歩行機能の低下した状態、マーズは転倒のリスクの高い状態

 

これら全部を使い分けてる人って居る? そもそも、君は全部知ってた?