医療用語集 tttake’s diary

医療用語研究(勉強)  略語・隠語・ドイツ語・英語・カタカナ語などを紹介・おすそ分け。

自分がメインで扱っている薬・疾患の「ガイドライン」は必ず読もう! 読まなきゃ話にならない!

Guideline ガイドライン  指針         米国医学研究所(Institute of Medicine)による定義では、  「医療者と患者が特定の臨床状況での適切な診療の意思決定を行うことを助ける目的で系統的に作成された文書」   学会などが作る治療指針・診療指針・標準治療。 
ガイドラインが「ある疾患」等に策定された後は、世の医師は、ほぼ100%それに従うと思って間違いない。ガイドラインに無い治療等を行った場合は、問題発生時の訴訟問題に誰も対処できない。治療薬が2種類のみあって、ガイドラインに載らない方(片方を否定?)の薬の売り上げが、ほぼゼロに近くなったことが実際にある。 悲惨なもんです。
(注)添付文書で、ある薬の使用量が30mg~となっていても、ガイドラインが10mg~となっていれば、世の医師は、ほぼ全員が10mg~使う。 当然、そんなもんです。
 「欧東先生、その疾患なら30mgから使ってください。」「君なア、最新のガイドラインではね副作用を考慮して、10mgから使うことを推奨する・・・となっているんだ、君は読んでないのか? 社内ではどうなってるんや?」「欧東先生、先日の件、本部に問い合わせたら、やはり添文とおりに30mg~との答えで・・」「副作用も患者の事も最新の知見に基づいたガイドラインも無視するメーカーなんだな? 君も、20年以上も前のデーターを基にに書かれた添付文書をそのまま信じているのか? 頭おかしいぞ! もういい、君!もう来なくていいよ」 
Clinical practice guidelines=診療ガイドライン

 

EBM普及推進Minds マインズ Medical Information Network Distribution Service        EBM普及推進事業Minds 
厚生労働省の委託を受けて、公益財団法人日本医療機能評価機構が運営する事業。 
診療ガイドラインと関連情報を提供することが目的

『Minds  診療ガイドライン作成の手引き 2014』                『Minds 診療ガイドライン作成マニュアル 2017』  などが出ている。

 

Evidence level  エビデンスにレベルを設定する(ガイドラインでよく使う)こと 
Strength of evidence「エビデンスの強さ」エビデンスは「グレード」(grade)で表す。
強さのレベルは  ①システマティック・レビュー・メタアナリシス⇒②ランダム化比較試験⇒③コホート研究⇒④症例対象研究⇒⑤症例集積⇒⑥症例報告となる。詳しくは
I   システマティック・レビュー randomized controlled trial(RCT)のメタアナリシス
II   1つ以上のランダム化比較試験による
III   非ランダム化比較試験による
IVa  分析疫学的研究(コホート研究)
IVb  分析疫学的研究(症例対照研究、横断研究)
V   記述研究(症例報告やケースシリーズ)
VI  患者データに基づかない、専門委員会や専門家個人の意見
「欧東君!君の持ってくる文献や情報は、自社に都合のいい地方会の症例報告とか・・どれもエビデンスレベルが低すぎるよ! ランダム化比較試験やメタアナリシスのデーターとかは無いのかね? データーも無いのに毎月来なくていいぞ、用事無いし・・」