医療用語集 tttake’s diary

医療用語研究(勉強)  略語・隠語・ドイツ語・英語・カタカナ語などを紹介・おすそ分け。

医療用語集 アコニチン・ソラニン・テトロドトキシン・アミグダリン  そうです、身近な毒の話

「えーと、特に死にたいわけでも、誰かを毒殺する予定も有りません。」念のため。

Aconitine アコニチン  トリカブト(Aconitum)の毒成分アルカロイド 
経口致死量は成人の場合1.5 - 6mg/Kgと推定。 これで死にたいなら・・・
トリカブトを山で取ってくる(お店で買うと証拠が残るので)と抽出方法は簡単で、根を中心に全部をすりおろす(フードプロセッサーが楽)⇒エタノール(洋酒でいい)を加え、60℃くらいに加温(湯せん)⇒濾過⇒日陰に置いてエタノールを飛ばす。クロロホルムがあればもっと楽だけど、エバポレーターは無いわなあ・・
やってみますか? 黒っぽい、やや粘土状の物が残りますので、カプセルに詰めると出来上がり・・・
トリカブトの花粉が混入した蜂蜜での食中毒も報告されていて、結構怖い!

 

Solanine ソラニン 主にナス科の植物に含まれる(じゃが芋の表皮や芽)ステロイドアルカロイドの1種  神経に作用する毒性を持ち、中毒すると溶血作用を示す。 チャコニンも同様  成人の中毒量はおよそ 200–400 mg  市販ジャガイモの含有量は皮部約 50 mg、可食部 100 gあたり平均約 1.5 mg   小さいものの青い部分・芽の部分等を集めると、500gぐらいでキット死ぬ

 

Tetrodotoxin テトロドトキシン ふぐ毒 2mgのテトロドトキシンで、一人を殺すことが出来る経口摂取では青酸カリの850倍程度の毒性を持つ。ヒョウモンダコ(豹紋蛸)も、唾液腺にテトロドトキシンを持っていて危険。クサフグやコモンフグの肝臓はその約2gが致死量。テトロドトキシンの結晶は有機溶媒や水に不溶だが、含水アルコールや酸性溶液には可溶。抽出するなら、釣って来たフグの肝臓をすり潰し、お酢エタノール(お酒)を混ぜて抽出、その後コーヒーのろ紙などでろ過、加温して水・エタノールを飛ばせば出来上がり。 Blowfish(Pufferfish・Globefish)poisoning ふぐ中毒

 

Amygdalin アミグダリン 青酸配糖体の一種。レートリル (laetrile) とも呼ばれる    梅、桃、杏、リンゴ、 などの種子に含有される配糖体で、加水分解してシアン化水素を発生し毒性を呈する。腸内細菌によってシアン化物に変わる。「森には、リンゴの種を粉砕して食わせようか?」致死量は遊離した青酸の状態でおよそ60mgとされており、この量を満たすためには多くのアミグダリン(未成熟なウメで100〜300個ほど)を必要とするため、少量であれば死に至るほどの効果は表れない。  ちぇ、リンゴのタネぐらいじゃ死なないんだ・・・