フーナーテスト |
Huhner Test 性交後の子宮頚管粘液の中にある精子の状態を見る検査。検査の12時間前くらいまでに性交渉をして、子宮頚管から粘液を採取して顕微鏡で調べる。粘液中に精子が確認できないと無精子症や抗精子抗体、子宮頚管炎などが疑われることもある。 |
奇形精子症 |
正常形態精子が15%未満の場合 男性不妊の精液所見での治療法では、精液を清浄したあとに運動精子数が200万以上の場合に人工授精(AIH)、50万~20万では体外受精(IVF)、50万未満が顕微授精(ICSI)の適応 |
逆行性射精 |
精液が外に射精できないで、膀胱に向かって逆流してしまう 原因は、経尿道的前立腺切除術後、骨盤腔内手術、糖尿病性神経障害、脊髄損傷など 治療は、夜尿症の治療薬のイミプラミン(トフラニール)を使用 |
抗精子抗体 |
女性側が精子にアレルギー反応を起こし「自己抗体」を作り出してしまうもの 体外受精(IVF)は治療効果がある |
精液過少症乏精液症 |
精液減少症= 1回の精液量が2ml以下で、精液過少によって妊娠できないこと。 乏精子症= 1回の精子濃度が2000万/ml以下で、精子数過少により妊娠できないこと |
精液検査 |
精子の運動量、奇形率、精子の数、精液の量に異常がないか調べる。体調や精神状態で左右することも多く、何回かにわけて検査する。 |
精管精嚢像影 |
精管が通っている精索に局所麻酔をかけ、陰嚢の皮膚を1cmほど切開して精管を引き出し、やわらかいチューブを挿入。造影剤を注入してレントゲン撮影をすることで、精管や射精管の通過性、精嚢や精巣上体の状態がわかる。 |
精索静脈瘤 |
精巣から流出した細かな静脈(蔓状静脈叢)は次第に合流して内精索静脈となる。この. 内精索静脈を血液が逆流して、蔓状静脈叢に血液がうっ滞したのが精索静脈瘤 不妊の原因と考えられている |
精子 |
射精された粘度のある液体は「精液」であり、実は精子は精液中にわずかに1%程度 |
精子生存試験 |
(サバイバルテスト) 「スイムアップ(swim-up)」させた精子を、24時間以上培養し、36時間以上「運動能力」に低下が見られなければ(陽性)、自然妊娠が十分に可能だと考えられている。 |
精子膨化試験 |
hypoosmotic swelling test: HOS test 精子に低浸透圧負荷をかけることで、精子の尻尾の部分に見られる膨化の程度を観察 |
精子無力症 |
元気に運動する精子の数が全体の50%未満の場合を言う。 |
精巣 |
精子は精巣上体に集められて、射精の直前に精管前立腺部に移送される。男性ホルモンは、視床下部→下垂体→精巣という順序で分泌される。下垂体からGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌され下垂体に働きかける。そして今度は下垂体から分泌されるLHとFSH(ゴナドトロピン)が精巣に働きかける。 精巣の主な働きは、テストステロンの産出と精子の形成になる。テストステロン以外の男性生殖機能に関連するホルモンは、プロラクチン、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)などがある。 |
精巣上体 |
精巣の横にあり精巣で作られた精子を熟成させる場所(副睾丸)のこと。 精巣上体管が何らかの原因で閉塞すると無精子症(精液に精子が含まれない)となる。精子の形成は精巣生検により診断するが、精巣容量が10ml以上の無精子症では精巣上体閉塞の無精子症が疑われる。 |
精巣生検 |
無精子症が疑われるときに精巣内で精子が作られているか、精子が存在しているかを調べる生検。精巣内の組織を採取して、精子、または後期精子細胞が存在するば凍結保存により、顕微授精(ICSI)が可能。痛そう! |
乏精子症 |
男性不妊の原因となる状態で、精子濃度が1ml中に2000万個未満の場合を言う(WHOの基準、1999年)。不妊カップルの累積妊娠率は、運動精子数が900万個以下だと20%、1000~1900万個では37%、2000万個以上だと52%という資料がある。 |
無精液症 |
射精感があっても精液がまったく射精されないこと。また逆行性射精と言い、膀胱へ逆流してしまうこともある。 |
無精子症 |
精液の中に精子がいない状態をいい、男性不妊の原因の2割程度が無精子症だと考えられている。また精液が射精されない状態を無精液症と言う。 |