医療用語集 tttake’s diary

医療用語研究(勉強)  略語・隠語・ドイツ語・英語・カタカナ語などを紹介・おすそ分け。

「Choosing Wisely・チュージング・ワイズリー」 ②  抜粋の83項目一覧 絶対見て!

 

Choosing Wisely  チュージング・ワイズリー 「賢く選択する」

米国内科専門医認定機構財団(ABIM Foundation)が始めたキャンペーンで使われ始めた言葉 「過剰で有害かもしれない医療行為を見直して賢い選択をしていこう」という活動  確かになあ・・・って言う項目もきっとあるよ   100にしときたかったけど

  米国医学会「無駄な医療行為追放キャンペーン」で挙げられた主な項目   450項目以上ある内の83
2種類以上の向精神病薬を一緒に使用するのは避けたほうがいい
30~65歳の女性で子宮頸がんの細胞検査を毎年受けるのは、ほとんど無意味
4歳以下の子供の風邪に薬を使ってはいけない  風邪に抗菌薬は使わない
5つ以上の薬を患者に処方したり、長期・無期限に薬を続けたりしない
70歳以上の女性の過活動膀胱を治療するために抗コリン薬を使用しない。
NSAIDsは高血圧の原因になるので、高血圧や心不全、腎疾患がある人は使うべきでは無い
ST上昇型心筋梗塞であっても、詰まっていない血管に予防のためのステントはしてはいけない
インスリン不使用の2型糖尿病患者が「家庭で血糖測定」をするのは、ほとんど無意味
ウイルス性の副鼻腔炎などに抗菌薬(抗生物質〕を服用するのは無駄
ウィルス性の流行性角結膜炎に抗菌薬(抗生物質)を使用するのは無駄
ウイルス性呼吸器疾患(中性症、咽頭炎、気管支炎、気管支炎)には抗生物質を使用しない

がんの程度を定義せずに、がん治療を開始しない (臨床ステージングを通じて) 患者と治療の意図を議論

ステージ1(初期〕の非小細胞肺がんで、症状がないのに脳の画像検査は避けたほうがいい
ストレス性胃潰瘍になりがちな人が、予防のために薬を飲むのは無駄
スピロメトリーなしで喘息を診断したり管理したりしない

せん妄で入院中の高齢者の行動症状を管理するために身体拘束を使用しない

テストステロン欠乏症の生化学的証拠がない限りテストステロン療法を処方しない

ピルを処方するのに膣内診は不要  骨盤検査やその他の身体検査も不要

ピロリ菌の血清学検査しないで、代わりに便抗原または呼気検査を使用

フェニトインやフォスフェニトインを使用して、薬物毒性や薬物離脱による発作を治療しない

外科的創傷に局所抗生物質を日常的に使用しない

患者の頭の毛を含む外科部位の毛を取り除かない、髪を取り除く必要がある場合は、剃らない

感染の臨床的証拠がない限り、アトピー性皮膚炎の治療に経口抗生物質を使用しない

気管支炎の小児に気管支拡張薬を日常的に使用しない

急性アキレス腱断裂の疑いのある患者では、MRIを実施しない
軽症の喘息や気管支炎の子供にX線(レントゲン)検査をするのは無駄

欠乏がない限り、多発性神経障害や神経因性疼痛の治療にビタミンB群サプリメントを日常的に使用しない

健康な人に対するがん検診のPET検査やCT検査は、ほとんど無意味
腰痛を治すために48時間以上横になるのは、ほとんど無意味  動く方が予後がいい
骨粗鬆症のDXA(骨密度)検査を2年に1度以上やるのは無駄
子供に多い停留睾丸に超音波検査をするのは、ほとんど無意味
子供の逆流性食道炎に胃酸抑制の薬を使うのは無駄
子供の盲腸(虫垂炎)で、いきなりCT検査をするのは無駄
自己免疫疾患患者の慢性疼痛管理のためのオピオイドは処方しない
失神したからといって、CT検査やMRI検査をするのは、ほとんど無意味
初めて前立腺がんと診断された患者の骨転移の検査は不要
初期の乳がん患者が、がん転移を調べるために画像診断を受けるのは、ほとんど無意味

女性アスリートトライアドによる無月経や月経機能不全の患者の初期治療として経口避妊薬を処方しない

小児外傷患者における全身コンピュータ断層撮影(CT)スキャン(パンスキャン)の日常的な使用を避ける
小児外傷患者に全身コンピュータ断層撮影・CTスキャン(パンスキャン)の日常的な使用を避ける
症状のない人が健康診断を受けるのは、ほとんど無意味
心筋梗塞などの予防のための冠動脈CT検査は無駄

心臓手術の前に、呼吸器症状がない場合に肺機能検査を行う必要は無い

心臓病以外の手術で、手術前後に心エコー検査をするのは無駄
心臓弁置換手術の退院前に心エコー検査をするのは無駄

成人の不眠症の第一線の介入として、抗精神病薬を日常的に処方しない

精神病でない子供に、いきなり抗精神病薬は禁物
前立腺がんの検診のためにPSAは安易に測ってはいけない
前立腺肥大の検査をするのは、ほとんど無意味
全てのがん患者にまで、分子標的薬を拡大使用してはいけない
足の骨感染症(骨髄炎)を診断するためにMRIを日常的に使用しない
足を引きずる症状や虚血の症状がなければ、脚の末梢血管を拡げるための再灌流療法は無駄
大腸の内視鏡検査は10年に1度で十分  10年間(どんな方法でも)大腸癌スクリーニングを繰り返さない
単純な熱性発作・熱性痙攣の小児患者にCT検査やMRI検査をしてはいけない

単純な喘息や気管支炎の小児に胸部X線検査をしない

徴候や症状のない限られた平均余命の透析患者に対して、定期的ながん検診を行わない

爪水虫のように見えても、その半数の患者には飲み薬は無意味
低リスク腹腔鏡下の処置で予防的抗生物質を日常的に投与しない

低酸素症でないがん患者の呼吸困難を和らげるために補足酸素を投与しない

転移のリスクが低い早期前立腺癌のステージングでPET、CT、放射性核種の骨スキャンを行わない

転移のリスクが低い早期乳癌のステージングでPET、CT、および放射性核種の骨スキャンを行わない

頭痛の原因を調べるための脳波検査は無駄
頭痛の治療のために、薬局(OTC?)の頭痛薬を週に3日以上使用してはいけない

頭痛の検査で、脳波(EEG)を行わない

頭部を打ったからといって、CT検査をするのは、ほとんど無意味
突然の難聴のために頭/脳のコンピュータ断層撮影(CT)スキャンをしない
内科系の外来患者へのX線検査は、ほとんど無意味
乳がんの温存療法のひとつとしてIMRT(強度変調放射線)治療をするのは、ほとんど無意味

乳幼児にフッ化物歯磨き粉を使用しない

尿路感染症(UTI)と一致する症状がない限り、尿培養をオーダーしない
認知症による行動障害が現われても、「まず薬」で対処してはいけない
認知症の高齢者に胃瘻をするのは避けた方がよい  代わりに経口補助給餌を
年齢に関係なく、無症候性成人の毎年の検査で甲状腺刺激ホルモン(TSH)スクリーニングを避ける

肺癌のリスクが低い患者には、肺癌のCTスクリーニングを行わない

非特異的な腰痛の患者で画像検査をしない
膝の関節痛にグルコサミンやコンドロイチンを服用するのは無駄
病気の予防のためのビタミン以外のサプリメント服用は避けたほうがいい
腹痛などの症状がない女性が卵巣がんの検診を受けるのは、ほとんど無意味
変形性膝関節症、股関節変形性関節症、腰痛、ローテーターカフの治療にオピオイドを日常的に使用しない
予想される寿命の短い透析患者が、がん検診を受けるのは避けた方がよい
予測される寿命が10年以内の人が、がん検診を受けるのは、ほとんど無意味
臍ヘルニアのほとんどの小児を小児外科医に4-5歳前後まで紹介することは避ける
蕁麻疹の原因を調べるための検査は、ほとんど無意味

英語の原文の方がわかりやすいなら、Search Recommendations - Choosing Wisely で検索して

  日本では、総合診療指導医コンソー シアムが、以下に挙げる”5つのリスト” を発表
1.健康で無症状の人々に対してPET-CT検査によるがん検診プログラムを推奨しない
2.健康で無症状の人々に対して血清CEAなどの腫瘍マー カー 検査によるがん検診を推奨しない
3.健康で無症状の人々に対して MRI 検査による脳ドック検査を推奨しない
4.自然軽快するような非特異的な腹痛でのルーチンの腹部CT検査を推奨しない
5.臨床的に適用のないル-チンの尿道バルーンカテーテルの留置を推奨しない

 

 医療隠語(カタカナ語・英語・ドイツ語)の話④ 「O Sign オーサイン」「Q Sign キューサイン 」「スパゲッティ」

O Sign Oサイン:極めて病状の重い患者  米国隠語
口を「O(オー)」のかたちに開けたままで寝ていることから 病院内でよく見るでしょ? 末期の患者

①「阿寒森さんって? ああ、(オーサインでスパゲッティの)?」 「阿寒森さんの会社の方ですね、あちらの2列目の(オーサインの)患者さんがそうですが、もう会話や意思表示は何も無理ですよ・・家族の方も最近見かけませんしね・・・」

②「王東先生、化酢森病院ってオーサインの患者ばっかりですね、昨日ネーベンで行ってビックリしました 病院中がピオ臭いしね」 「おう、臭くても文句も言わない患者ばっかりで、かえって楽かもしれんぞ? ハハハ・・・まっ、あのタバコ臭い院長と頑張れ!何なら常勤にしてもらったらどうや?」

 

Sign Qサイン  隠語   死期が迫っている患者 ベットに寝て、口を開けて口の端から力無く舌が出ている   それが英語のQの形に見えるから
「ダメ!オーサインだった終森さんね、今日はもうQサイン」「スパゲッティだったしねえ、家族は呼んでも来ないんだったわね・・・」

Q-Dot Sign  Q-ドットサイン さらに死期が迫った患者で、舌(または鼻)にハエが止まっている  ハエがドット( 小さな点)に見えるから まあ病院内にハエは居ないから比喩ですな

 

 

Spaghetti syndrome スパゲッティ症候群 隠語
   身体中にチューブやセンサーなどを体中にさしこまれた重症患者 のこと
 チューブや電気信号のコードがスパゲッティのように見えることから 
 「震災前から日本の原発は、まるでスパゲッティ症候群だった・」とか比喩にも使う 
「悲壮森さんはスパゲッティ状態でもうダメだけど、島多さんは、まだハットトリックで大丈夫よ」  (大丈夫!島多さんのチューブは、まだ3本で助かる見込みがある)

 
Christmas tree クリスマスツリー ICU等で点滴用スタンドの複数の点滴パックから、
複数のチューブが下に向けて患者に繋がっている状態   隠語          さらに、この状態をシャンデリアに見立てて、シャンデリアコードと言う隠語もある。

 

Pyogen ピョーゲン・ピオ 緑膿菌  ミドリって隠語もあるらしい
 緑膿菌が産生する Pyocyanine「ピオシアニン」(緑色素)から 
他に「ピオベルジン」という蛍光性黄緑色の色素も作る  同時にトリメチルアミンを産生するため、独特の臭気(腐った魚のような臭い)を生じる 老人外科病棟等が臭い理由のひとつ  あの匂いの中で人生が終わるのか?と思うと、俺は雪山で死にたい!

Bed sores  bedsore decubitus ベッドソアー 褥瘡 床ずれ 

Decubitus(独) デクビ・デクビタス・ディキュービタス 床ずれ・ 褥瘡 (英)
「ほら王東先生、胡麻森さんのここデクビってるだろ?ピオ臭いだろ、管理が悪いとこうなる」 
pyo- (化膿)   pyopoiesis 化膿、膿形成  pyosis 化膿  pyorrhea 歯槽膿漏
Pseudomonas Aeruginosa スードモーナズ・アーアラギノサーからシュード とも呼ぶ 
MultiDrug resistant Pseudomonas MDRP  多剤耐性緑膿菌
「腐森先生の病院?ってあのピオ臭い病棟の? 嫌です、それ仲縞田に行かせてくださいよ、ゴルフでも釣りでも温泉でも飲み会でも、何にでも付き合いますから・・・」

 

医療隠語(カタカナ語・英語・ドイツ語)の話③ 「QOML?」「QOL」

Quality of Life キューオーエル QOL  クオリティ・オブ・ザ・ライフ 生活の質
環境面・物質面での快適さ、健康、人間関係、働きがい、人生におけるその他の条件等を総合した結果としての「生活の質」     個人の収入・財産・生活水準とは分けて考えるのが一般的 「煙草井森さん、ご主人の手術は成功です、確実に命は取り留めました ただし、意識の回復の時期は何とも言えません、また後遺症のヘミは、程度不明ですが残りますね」 「欧東先生!き・QOLの方は?」 「あのね、命が助かったんですから、今そんな贅沢を言ってはいけません、意識が回復すれば、まずリハビリを頑張りましょうね、歩けるようになるのが目標ですから・・・」

 
QOML(Quality of My Life/Medical staffs' Lifeの略語)医療従事者、研究者等が自らの待遇や労働環境を含めた人生の質や、生活の質を指す隠語
「ケッ!何がQOLだよ!もう5日も病院内に泊まり込みやぞ、俺のQOMLはどうしてくれる?」「まあまあ、王東先生・・・明日の当直は僕が代わりますから・・・たまにはデートでも・・・」「ケッ! 居ねえよ、そんな彼女・・・作る暇もねえし・・合コンにも行けねえし、君が紹介してくれるのか?」

 

Hemiplegia  ヘミ・ヘミプレジア・ヘミプリージア 脳卒中片麻痺  俗に、ヘミと言われる Hemi- = Half  Hemiparesis  ヘミプレーシス      一側の上・下肢の麻痺を片麻痺  -plegia は連結形で「麻痺」 prosopoplegia 顔面筋麻痺 gastroplegia 胃麻痺
両側の上・下肢の麻痺は四肢麻痺(tetraplegia・テトラプレジア)、両側の上肢または下肢の麻痺を対麻痺(paraplegia・パラプレジア)、対麻痺のうちで特に下肢に強い麻痺を両麻痺(diplegia・ディプレジア)、一肢のみの麻痺が単麻痺(monoplegia・モノプレジア) 

医療隠語(カタカナ語・英語・ドイツ語)の話② 「シティタクシー」「アンビダンス」「アンビュランスチェイサー」

City Taxi シティタクシー 病院へ無料乗車するヒト・救急車の乱用者  米国隠語

Ambulance アンビュランス・エンビャランス  救急車
Krankenwagen (独)ならクランケンヴァーゲン (やっぱりドイツ語はカッコええ)
「欧東!俺、不整脈でクランケンヴァーゲンに3回乗ったんやで、カッコええやろ?」
Air Ambulance エアアンビュランス・エアアンピュランス 救急患者を運ぶ航空機
Ambulation 移動  歩行、外来通院     ambulance crew  救急隊員

 

Ambulance dance  アンビダンス 現場で救急車を待つ人たちが右往左往して、必死で手を振る様子  米国隠語 「阿寒森さん、欧東先生を呼ぶときの動作大きすぎ!あれじゃ皆から、アンビダンスって言われて笑われるわよ・・・・」 

 

Ambulance Chaser アンビュランスチェイサー 救急車を追いかける人・弁護士 隠語 米国で医療訴訟を扱う弁護士が救急車の後を追いかけて、患者に訴訟を勧めることから  米国映画で担架の上の怪我人が弁護士の名刺を複数枚握っている場面を見かけませんか?

 

Hospitel ホスピテル  patients who treat their hospital like a hotel 米国隠語
    病院をホテルのように扱う患者 すぐ入院してくる患者

 

Frequent flyer  フリークエントフライヤー 頻繁に飛行機を利用する人 米国隠語 
    ERに頻繁に来る患者  マイレージサービス と言う  

「王東先生、また石町の阿寒森さんが救急搬送されてくるようです。」「おいおい、またかよ・・・・ハイハイ、シティタクシーで来るお客様にマイレージサービスすればいいんだね」

医療隠語(カタカナ語・英語・ドイツ語)の話① 「バージン アブドーメン」「ショットガンアプローチ」「ミルクオブアムネシア」

Virgin Abdomen バージン アブドーメン 手術跡の無い綺麗な腹部  米国隠語

Abdomen(abが略)  腹部 
Abdominal surgery  Abdominal operation 開腹手術
Laparoscopic surgery 腹腔鏡手術・ラパロ  Laparotomy   Laparoscopy 
Laparotomyは、開腹手術、開腹術、開腹の意味  Laparoscopy=腹腔鏡 
「王東先生、娘は水着のモデルなどもやってまして、開腹手術で手術跡が残るようだと困るんですが(私が失業中なもんで)」「ああ、大丈夫ですよ・・・ラパロでやりますので、小さな瘢痕で済みますから・・・(まあ縫合跡が熱傷の瘢のように少し赤く残るけど、それぐらい我慢せんかい!)」

 

Shotgun approach ショットガンアプローチ 米国隠語 診断が不明・不確実な場合、患者対してできるすべての検査を発注・指示すること 「しばらく様子を見ましょうね」って言われるよりはよっぽどいいけどなあ・・・・

Approach   アプローチ  医療では、患者・病気に接する事を広く言う 

 

Milk of amnesia ミルクオブアムネシア 記憶喪失のミルク 米国隠語  麻酔薬プロポフォールのこと

Amnesia アムネィジア アムニージア 健忘、健忘症、記憶喪失(症) Amnesie(独)
「欧東先生、この薬の一般名はですね、えーっと、うーん・・」 「どうした粕森君、アムネシアか?(一般名の方が有名や、ボケ!) しばらくここに入院でもするか?」
Amnesic syndrome 健忘症候群  逆行性健忘   psychogenic amnesia  心因健忘
Amnesiac 健忘症患者、記憶喪失症患者      transient global amnesia 一過性全健忘

Propofol プロポフォール 商品名ディプリバン(アストラゼネカ)  静脈麻酔薬
マイケル・ジャクソンの死につながった原因薬剤のひとつ   脂肪乳剤で白く見える為、マイケルもミルクと呼んでいたらしい(歌の訶子に出てくる)  東京女子医科大学病院で頸部リンパ管腫の摘出手術を受けた2歳男児が、3日後に急性循環不全で死亡した原因薬物とされる
PRIS=PRopofol Infusion Syndrome プロポフォール注入症候群 プロポフォールの長期投与により発生する致命的な症候群  肝腫大,脂肪肝,脂肪血症,代謝性アシドーシス,横紋筋融解やミオグロビン血症など

「イトラコナゾール錠への違薬混入」事件の話 ⑤ 薬のコンタミ事件って?

悪意のない(管理不備とか手違い・ミスでの)薬のコンタミ事件って? 製造メーカ側では意外に少ないんです(ニュースになったのはね)。 記憶にあるのは

 

2018年  高血圧症治療剤「バルサルタン錠『AA』 あすか製薬  発がん性があるとされる物質  「N―ニトロソジメチルアミン」が混入  回収   中国工場の原薬が汚染

 

2019年  胃炎・胃潰瘍治療剤「エカベトNa顆粒(先発はガストローム66.7%『サワイ』」に、スポーツのドーピング検査で禁止薬物に指定されている「アセタゾラミド(てんかん緑内障の薬)」が混入した疑い  20代の男子レスリング選手がドーピング検査で陽性となり発覚(微量で健康被害を起こすほどではなかった?)  回収

 

2019年 スペイン   製薬会社が胃薬のケースに脱毛治療薬を誤って混入
乳児ら20人ほどが「狼男症候群(多毛症)」を発症   胃酸抑制薬のオメプラゾールのケースに誤って発毛症の治療薬ミノキシジルを混入(中国から輸入)
薬はシロップだったので、患者は新生児から2歳児の約20人(ネットに被害写真が上がってます)それにしても、なんで2歳児以下にPPIのオメプラゾールを処方するのかなあ?   日本では錠剤と注射剤だけ発売なので、あり得ない処方 こっちの話は、今回の薬混入事件の後に調べて知りました。  貴方は知ってました? 

 

後は、悪意に満ちた故意による毒物混入事件  有名なのは

1982年 米国   鎮痛剤・タイレノールアセトアミノフェンへの毒物・シアン化合物混入事件  店頭のOTC製品のカプセルに犯人が故意にシアン化合物を混入させて、7名が死亡  犯人は不明で未解決のまま 今なら監視カメラで犯行は無理かも?

 

食品関係では、やはり悪意の農薬混入事件が記憶に残っている。

2008年  中国製ギョーザ中毒事件   従業員が有機リン系殺虫剤メタミドホスを故意に混入して、日中で合わせて重症1人を含む14人に健康被害

 

古くは、1955年 森永ヒ素ミルク中毒事   1968年 カネミ油症事件 かな

「Choosing Wisely・チュージング・ワイズリー」 抜粋の64項目一覧 見ておくべし

Choosing Wisely  「賢く選択する」

米国内科専門医認定機構財団(ABIM Foundation)が始めたキャンペーンで使われ始めた言葉 「過剰で有害かもしれない医療行為を見直して賢い選択をしていこう」という活動  具体的な内容を筆者が一覧にしてみました。 貴方自身と家族のために、一見の価値ありと思う   英語で検索すれば、600近くが手に入るよ

  米国医学会「無駄な医療行為追放キャンペーン」で挙げられた主な項目   550項目 以上ある      メリットよりもデメリットが上回る医療行為   筆者選択抜粋     ②-64
1 2種類以上の向精神病薬を一緒に使用するのは避けたほうがいい
2 20歳以下の女性に「子宮頚がん」の検診をしない   治療に結びつかない検査はしない
3 30~65歳の女性で子宮頸がんの細胞検査を毎年受けるのは、ほとんど無意味
4 4歳以下の子供の風邪に薬を使ってはいけない  勿論、成人でも風邪に抗菌薬は使わない
5 75歳以上患者にはコレステロール低下薬は使わない
6 NSAIDsは高血圧の原因になるので、高血圧や心+B50:B62不全、腎疾患がある人は使うべきでは無い
7 PPIプロトンポンプ阻害薬は、ほとんどの胸やけや逆流性食道炎には不要
8 ST上昇型心筋梗塞であっても、詰まっていない血管に予防のためのステントはしてはいけない
9 インスリン不使用の2型糖尿病患者が「家庭で血糖測定」をするのは、ほとんど無意味
10 ウイルス性の副鼻腔炎などに抗菌薬(抗生物質〕を服用するのは無駄
11 ウィルス性の流行性角結膜炎に抗菌薬(抗生物質)を使用するのは無駄
12 喫煙者に対する肺癌のCT検査はほとんど無駄  ヘビースモカーでも見つかるのは稀
13 骨密度の検査は65歳未満では意味がない   骨折のリスクがほとんどないから
14 コルポスコピーは、子宮頸がんの経験がある場合も安易にしない
15 じんましんができても検査をするな   診断のための検査は必要ない
16 ステージ1(初期〕の非小細胞肺がんで、症状がないのに脳の画像検査は避けたほうがいい
17 ストレス性胃潰瘍になりがちな人が、予防のために薬を飲むのは無駄
18 動脈瘤のスクリーニング検査は無駄  CTやMRIでも見つかるのは稀 しかも費用が高い
19 ピルを処方するのに膣内診は不要
20 軽症の喘息や気管支炎の子供にX線(レントゲン)検査をするのは無駄  被爆も心配
21 健康な人に対するがん検診のPET検査やCT検査は、ほとんど無意味  健診は長生きにつながらない
22 抗菌薬入りの点眼薬は不必要。有害なケースも  結膜炎の原因の多くはアレルギー性やウイルス性
23 高齢者の不眠や不安に対する睡眠薬は使わない  転倒や骨折のリスクが増す
24 腰痛を治すために48時間以上横になるのは、ほとんど無意味
25 骨粗鬆症のDXA(骨密度)検査を2年に1度以上やるのは無駄
26 子供にCT検査やMRI検査を安易に実施しない/子供に「念のため」の検査は安易に行わない
27 子供に多い停留睾丸に超音波検査をするのは、ほとんど無意味
28 子供の逆流性食道炎PPI等の胃酸抑制の薬を使うのは無駄
29 子供の盲腸(虫垂炎)で、いきなりCT検査をするのは無駄
30 視力スクリーニング検査に引っかかった子どもでも、症状が無ければ読書用眼鏡は必要ない
31 失神したからといって、CT検査やMRI検査をするのは、ほとんど無意味
32 初めて前立腺がんと診断された患者の骨転移の検査は不要
33 初期の乳がん患者が転移を調べるために画像診断を受けるのは、ほとんど無意味
34 症状のない人が健康診断を受けるのは、ほとんど無意味 エックス線を毎年浴びることになる
35 心筋梗塞などの予防のための冠動脈CT検査は無駄
36 心臓病以外の手術で、手術前後に心エコー検査をするのは無駄
37 心臓弁置換手術の退院前に心エコー検査をするのは無駄
38 精神病でない子供に、いきなり抗精神病薬は禁物
39 前立腺ガンの検診のためにPSAは安易に測ってはいけない  PSA前立腺がん検診をしない
40 前立腺肥大の検査をするのは、ほとんど無意味
41 全てのがん患者にまで、分子標的薬を使用してはいけない
42 足を引きずる症状や虚血の症状がなければ、脚の末梢血管を拡げるための再灌流療法は無駄
43 大腸の内視鏡検査は10年に1度で十分
44 単純な熱性痙攣にCT検査やMRI検査をしてはいけない
45 男性の不妊症対策にテストステロンの処方は不要
46

中耳炎で抗菌薬を飲むな   真に抗菌薬投与が適切」と判断されるケースに限定

47 爪水虫のように見えても、その半数の患者には飲み薬は無意味
48 糖尿病で、スライディングスケール法(血糖値に応じてインスリンを追加)を用いて血糖値を管理しない
49 頭痛の原因を調べるための脳波検査は無駄
50 頭痛の治療のために、薬局の頭痛薬を週に3日以上使用してはいけない
51 頭部を打ったからといって、CT検査をするのは、ほとんど無意味
52 内科系の外来患者へのX線検査は、ほとんど無意味
53 乳がんの温存療法のひとつとしてIMRT(強度変調放射線)治療をするのは、ほとんど無意味
54 認知症では無計画にコリンエステラーゼ阻害薬(塩酸ドネペジルアリセプト)を処方しない
55 認知症による行動障害が現われても、「まず薬」で対処してはいけない
56 認知症の高齢者に胃瘻をするのは避けた方がよい  米国ではまずやらない
57 膝の関節痛にグルコサミンやコンドロイチンを服用するのは無駄
58 病気の予防のためのビタミン以外のサプリメント服用は避けたほうがいい
59 腹痛などの症状がない女性が卵巣がんの検診を受けるのは、ほとんど無意味
60 平均寿命から5年未満になればマンモグラフィーは不要
61 薬は診断に適した必要最低限の処方  ポリファーマシーは問題外
62 予想される寿命の短い透析患者が、がん検診を受けるのは避けた方がよい
63 予測される寿命が10年以内の人が、がん検診を受けるのは、ほとんど無意味
64 蕁麻疹の原因を調べるための検査は、ほとんど無意味

 

  日本では、総合診療指導医コンソー シアムが、以下に挙げる”5つのリスト” を発表
1.健康で無症状の人々に対してPET-CT検査によるがん検診プログラムを推奨しない
2.健康で無症状の人々に対して血清CEAなどの腫瘍マー カー 検査によるがん検診を推奨しない
3.健康で無症状の人々に対して MRI 検査による脳ドック検査を推奨しない
4.自然軽快するような非特異的な腹痛でのルーチンの腹部CT検査を推奨しない
5.臨床的に適用のないル-チンの尿道バルーンカテーテルの留置を推奨しない